J2リーグ戦が全試合終わったので選手の出場時間をヒートマップで見てみる
もう2021年シーズンが始動しようとしているところ、昨シーズン(2020年)の話です。50%, 75%と投稿していたので、100%も... ということで。
J2リーグ戦、コロナ禍で長い中断期間がありましたが、12/18(日)で 全42試合が終了しました。1位 徳島ヴォルティス、2位 アビスパ福岡の上位2クラブが来シーズンのJ1昇格を勝ち取る結果となりました。
中断の影響で、水曜にも試合が多く組まれたことで、過密日程な今年のリーグ戦。気になるのが選手のコンディション。
選手起用が特定の選手に頼っているクラブと、そうではないクラブがあるのか、どのような傾向だったのかを可視化してみました。
以前、リーグ戦の 50%終了時、75%終了時に同じ内容を投稿しましたが、それの100%版、全試合(42試合)終了分となります。
最も顕著に、極端に、違いが見えていたのは 50%終了時です。(可視化した結果としてはそれが一番おもしろいです)
リーグ戦50%終了時(21試合分、9月24日時点)※最も顕著に違いが出ていた
リーグ戦75%終了時(32試合分、11月10日時点)
はじめに
使用したデータ
2020年J2リーグ戦、各選手の出場時間、ゴール数(全42試合分)
https://data.j-league.or.jp/SFPR01/
選手別の出場時間をみてみる
アディショナルタイムは、公式記録では加算されていません。後半ATに交代した選手の出場時間の扱いは、OUTの選手の出場時間は89分、INの選手は1分が公式記録となっていました。
クラブ別、選手の出場時間
出場時間をヒートマップ表示
まずはクラブとしてどのような起用の傾向があるのか、を、各選手の出場時間に着目してヒートマップで表示してみます。
- 左から順に山形、水戸、、の各クラブ
- 1マスが1選手を示し、出場時間が長い順に、上から並べる
- 数字は出場時間
- 濃い色ほど値が大きい(=出場時間が長い)ことを示す
- 例えば、1位の徳島は、出場時間がもっとも長い選手は3,600分で、試合には26人の選手が絡んでいる
- ちなみに、2位の福岡は、31人の選手が絡んでいますが、これは登録選手全員が出場したそうです!(2種登録の選手を除く)
50%終了時、75%終了時と同様に、今回もぱっと見、町田が一番偏りが大きそうです。
出場時間を積み上げ棒グラフで表示:「スタメン依存度(仮称)」
知りたいのは偏り具合、特に、出場時間の長い方の選手に偏りがあるかどうかです。前回同様、上位11人の合計時間数を利用します。
各クラブ出場時間の長い選手から11人、下から順に積み上げ。例えば、町田は11人目(一番上のピンク)の選手まで積み上げた結果、合計 33,805分。この時間を総時間 41,580分(=90分 x 42試合 x 11人)で割った割合を「スタメン依存度(仮称)」とすることにしました。総時間は、退場の影響でこれより少ないクラブもありますが、ここでは考慮しません。
スタメン依存度(仮称)
(言葉の響きがあまり好きじゃないので、もっといい呼び方ないかなぁ...😌)
()内はリーグ戦の順位。
- 町田: 81.30%(19位)
- 東京V: 73.46%(12位)
- 徳島: 73.03%(1位)
- 岡山: 71.94%(17位)
- 北九州: 71.82%(5位)
- 琉球: 71.11%(16位)
- 群馬: 71.04%(20位)
- 金沢: 69.15%(18位)
- 愛媛: 68.91%(21位)
- 山形: 68.67%(7位)
- 栃木: 68.18%(10位)
- 磐田: 65.98%(6位)
- 福岡: 65.13%(2位)
- 京都: 64.62%(8位)
- 新潟: 64.05%(11位)
- 山口: 63.61%(22位)
- 長崎: 62.62%(3位)
- 甲府: 62.25%(4位)
- 千葉: 61.78%(14位)
- 大宮: 61.13%(15位)
- 水戸: 61.12%(9位)
- 松本: 60.37%(13位)
出場時間の長い選手 TOP10
42試合3780分、フル出場が2選手。GK新井選手(千葉)と、フィールドプレーヤーで唯一のフル出場となったDF岡村選手(群馬)。10位の田代選手でも1試合平均85分出場という恐ろしい数字です。この過密日程の中、特にフィールドプレーヤーで出場を続けている選手は、本当にタフですごい...!💪💪(もちろんGKもすごいです!)
(敬称略)(カッコ内は出場試合数)
- DF:岡村 大八(群馬), 3780分, (42)
- GK:新井 章太(千葉), 3780分, (42)
- MF:平戸 太貴(町田), 3758分, (42)
- DF:石尾 崚雅(金沢), 3690分, (41)
- DF:奥山 政幸(町田), 3689分, (41)
- DF:深津 康太(町田), 3671分, (41)
- DF:平 智広(東京V), 3662分, (41)
- MF:佐野 海舟(町田), 3658分, (41)
- FW:上門 知樹(岡山), 3629分, (42)
- DF:田代 雅也(栃木), 3601分, (41)
選手別のゴール数を見てみる
ゴールも特定の選手に偏っているかどうかを、見てみたいと思います。
まずは同様にヒートマップから。前回同様、最も濃いのは、京都のピーター・ウタカ選手。
ゴール数は11選手だけでなく、全選手分を積み上げています。オウンゴールはここに含みません。水戸、長崎、徳島の順に多いです。
(福岡はゴール数の上では圧倒的だった、というわけではありませんが、失点数は29(リーグ最小)と堅守を誇っていました。)
あとがき:出場時間TOP5選手(各クラブごとの)
- minutes: 出場時間(分)
- matches: 出場試合数
- avg_playtime: 出場した試合あたりの出場時間 (= minutes/matches)
- goals: ゴール数
- goals_90min: 90分平均得点