J2リーグ戦が75%終わったので選手の出場時間をヒートマップで見てみる(+ 最近いつ勝点を積み上げたか)
J2リーグ戦、コロナ禍で長い中断期間がありましたが、昨日で全日程の75%を超え、リーグ成立、つまりはJ1昇格が発動する状況になりました。未曾有な事態の中、ここまで試合ができたことに選手や関係者の方々は大変なご苦労・ご尽力があったことと思います。感謝(言葉が適切か悩ましいのですが、とにかくファンとしてはありがとうございます!という気持ち)。
中断の影響で、水曜にも試合が多く組まれたことで、過密日程な今年のリーグ戦。気になるのが選手のコンディション。
選手起用が特定の選手に頼っているクラブと、そうではないクラブがあるのか、ここまでの試合でどのような傾向だったのかを可視化してみました。
リーグ戦の半分が終わったタイミングで一度投稿していたので、75%(32節)が終わった今、改めて計算してみたいと思います。
前回の投稿はこちら(50%終了、21試合分、9月24日時点)※ヒートマップ的には前回の方がより極端な結果が出ています。
今回は追加で「最近いつ勝点を積み上げたか」も、可視化しました。
はじめに
使用したデータ
2020年J2リーグ戦、各選手の出場時間、ゴール数(ここまでの32試合分)
https://data.j-league.or.jp/SFPR01/
選手別の出場時間をみてみる
アディショナルタイムは、公式記録では加算されていません。後半ATに交代した選手の出場時間の扱いは、OUTの選手の出場時間は89分、INの選手は1分が公式記録となっていました。
クラブ別、選手の出場時間
出場時間をヒートマップ表示
まずはクラブとしてどのような起用の傾向があるのか、を、各選手の出場時間に着目してヒートマップで表示してみます。
- 左から順に山形、水戸、、の各クラブ
- 1マスが1選手を示し、出場時間が長い順に、上から並べる
- 数字は出場時間
- 濃い色ほど値が大きい(=出場時間が長い)ことを示す
- 例えば、現在1位の徳島は、出場時間がもっとも長い選手は2,710分で、ここまで試合には26人の選手が絡んでいる
リーグ戦75%終了時点
前回投稿では、ぱっと見で明らかにヤバかった町田(語彙力...😓)ですが、今回もぱっと見、町田が一番偏りが大きそうです。
出場時間を積み上げ棒グラフで表示:「スタメン依存度(仮称)」
知りたいのは偏り具合、特に、出場時間の長い方の選手に偏りがあるかどうかです。前回同様、上位11人の合計時間数を利用します。
リーグ戦75%終了時点
各クラブ出場時間の長い選手から11人、下から順に積み上げ。例えば、町田は11人目(一番上のピンク)の選手まで積み上げた結果、合計 26,677分。この時間を総時間 31,680分(=90分 x 32試合 x 11人)で割った割合を「スタメン依存度(仮称)」とすることにしました。総時間は、退場の影響でこれより少ないクラブもありますが、ここでは考慮しません。
スタメン依存度(仮称)
(言葉の響きがあまり好きじゃないので、もっといい呼び方ないかなぁ...😌)
リーグ戦75%終了時点
()内は現在の順位。前回%はリーグ戦50%終了時の値、矢印は前回値からの推移(± 1%は →で)
- 町田:84.21%(16位)、前回87.21%、↘️
- 北九州:75.96%(6位)、前回77.09%、↘️
- 岡山:73.90%(11位)、前回74.85%、→
- 徳島:73.26%(1位)、前回73.87%、→
- 東京V:72.65%(13位)、前回73.76%、↘️
- 群馬:72.35%(20位)、前回73.27%、→
- 琉球:71.73%(18位)、前回74.06%、↘️
- 金沢:70.47%(14位)、前回70.67%、→
- 山形:70.26%(9位)、前回74.32%、↘️
- 愛媛:69.89%(21位)、前回71.34%、↘️
- 栃木:69.26%(8位)、前回76.49%、↘️
- 京都:66.77%(7位)、前回68.77%、↘️
- 長崎:66.08%(3位)、前回67.05%、→
- 磐田:65.97%(10位)、前回68.78%、↘️
- 福岡:65.48%(2位)、前回67.03%、↘️
- 山口:65.37%(22位)、前回65.95%、→
- 新潟:65.24%(4位)、前回66.07%、→
- 千葉:63.93%(17位)、前回59.04%、↗️
- 甲府:63.45%(5位)、前回65.78%、↘️
- 大宮:63.25%(15位)、前回64.03%、→
- 水戸:61.67%(12位)、前回64.30%、↘️
- 松本:59.07%(19位)、前回62.72%、↘️
前回投稿時、このランキングで1位町田と22位千葉はくっきりと特徴が出ていましたが、今回は町田の値が下がったこともあり全体的にはクラブ間の差が少し縮まっています。前回投稿時にターンオーバーをしていると聞いていた千葉・甲府は、順位を上げました。今回、22位は松本ですが、J2半分が終了した時点で監督交代があったことも影響しているかもしれません(詳しくみたわけではないので全く関係ないかもしれません)。大宮は怪我人が多く出ていることが、前回も今回も数字に影響しているでしょうか。
- ↘️:終盤に近づき疲労や故障者の影響や、秋の移籍ウィンドゥに伴う新加入選手の影響で、数値は下がる傾向にあると予測しました。実際、多くのクラブがここ。なお、変動が大きいのは栃木(-7.23%)で、理由が気になります。
- →:変動が少ない、戦い方(というか、出場時間の長い選手)は大きく変わってないと言えそうです。
- ↗️:1クラブ(千葉)のみここに該当。
出場時間の長い選手 TOP10
32試合2880分、ここまでフル出場が4選手。9位の選手でも残り21分なので9位まではほぼほぼフル出場と言っても過言ではないかと。この過密日程の中、特にフィールドプレーヤーで出場を続けている選手は、本当にタフですごい...!💪💪(もちろんGKもすごいです!)
(敬称略)
- DF:岡村 大八(群馬), 2880分
- GK:新井 章太(千葉), 2880分
- DF:石尾 崚雅(金沢), 2880分
- GK:ポープ ウィリアム(岡山), 2880分
- DF:奥山 政幸(町田), 2879分
- MF:佐野 海舟(町田), 2876分
- MF:白井 永地(岡山), 2863分
- MF:熊本 雄太(山形), 2860分
- MF:平戸 太貴(町田), 2859分
- DF:茂木 力也(愛媛), 2790分
選手別のゴール数を見てみる
ゴールも特定の選手に偏っているかどうかを、見てみたいと思います。
まずは同様にヒートマップから。前回同様、最も濃いのは、京都のピーター・ウタカ選手。
ゴール数は11選手だけでなく、全選手分を積み上げています。オウンゴールはここに含みません。水戸の得点力が抜きん出ています。
最近いつ勝点を積み上げたか
勝点の積み上げだと折れ線グラフ形式をよく見かけますが、最近調子が良いかどうかをみたかったので違う表現にしてみました。
- 1マス=1勝点、枠内の数字(※)は何日前に勝点をとったか。左から右へ日付は古くなる
- 例えば1位徳島は、「2」が3つあるので、2日前の試合で勝点3積んだ、つまり勝利したことを示す
- ここ1ヶ月(30日)で見ると、上位5チーム以外に、栃木、山形、磐田、岡山、松本が調子良さそう
- 前半戦終了時に首位だった北九州は、最近あまり勝点を取れていないことがわかる
あとがき:出場時間TOP5選手(各クラブごとの)
- minutes: 出場時間(分)
- matches: 出場試合数
- avg_playtime: 出場した試合あたりの出場時間 (= minutes/matches)
- goals: ゴール数
- goals_90min: 90分平均得点